帰化面接の質問事項

 

帰化面接ではどんなことを聞かれますか?

 

Q. 帰化申請をしてから3か月くらいたって法務局から電話がかかってきました。面接を実施しますということでしたが、どのようなことを聞かれるのでしょうか。どのような準備をしていけばよいのか、とても不安です。

 

A. 面接で質問される事項は大体以下の通りです。

 

@ 帰化申請に至るまでの経緯

 

A お仕事の内容

 

B 本国や日本の家族について

 

C 結婚の経緯 ※離婚歴がある方は前の配偶者について

 

D 犯罪歴などの法令順守状況

 

E 税金や社会保険料の支払状況

 

もう少し詳しく解説していきましょう。

 

帰化申請の受付が無事に済むと、3-4か月後(遅れる場合もあります)に法務局から連絡が来ます。

 

面接を実施するための連絡です。

 

帰化の許可を得るためには、面接を無事にクリアすることが必須です。

 

どのようなことを聞かれるのかを事前に把握して、あらかじめ準備をしておくことが大切です。

 

なお、面接はすべて日本語で行われます。帰化に求められる日本語能力は日本語能力試験(JLPT)N3-N4程度です。

 

面接で日本語テストの必要があると判断された場合は、テストが実施される場合がありますので、覚悟して臨みましょう。

 

それでは、帰化面接で聞かれる質問事項についてひとつずつ確認していきましょう。

 

@ 帰化申請までの経緯

 

現在に至るまでの経緯を聞かれます。

● 生まれた場所

 

● 日本に来た理由・きっかけ

 

● 日本に来てから現在までの居住歴や職歴

 

といった事項です。

 

要するに、なぜ来日して、どのように生活してきたかということを説明できるようにしておけば大丈夫です。

 

A お仕事の内容

 

仕事全般について質問されます。

● 現在までの職歴

 

● 会社概要

 

− 会社名・業種・会社で提供しているサービス

 

● 年収・月収

 

● 業務内容

 

− どのような業務を行っているか、その業務についての知識、取引先について

 

● 職場環境

 

− 職員の平均年齢、人間関係・有給の取りやすさなど

 

ポイントは、

 

・申請した内容と本人が答える仕事の内容が一致しているか

 

・現在所有している在留資格にのっとった活動を行っているか

 

・安定した生活を継続していけるだけの給与がもらえているか

 

・職場の人間関係はうまくいっているか

 

といった点について審査をしているということを意識しておくことが大切です。

 

B 本国や日本の家族について

 

● 同居者の有無・人数・状況

 

− 同居している人がいるか、何人か、それぞれどのように生活しているか

 

● 帰化に対する両親の賛否

 

− 本人が帰化することに対して両親が賛成しているか、反対しているか

 

● 家族の帰化状況

 

− 家族が来日している場合、それぞれの帰化状況や帰化を希望しているかなど

 

こちらも申請内容と異なるところがないかの確認や、日本にどのくらい縁やゆかりがあるのかを把握するための質問がなされます。

 

C 結婚の経緯 ※ 離婚歴がある場合、前の配偶者について

 

● 配偶者と知り合った時期や場所

 

● 配偶者と付き合うことになったきっかけ

 

● 配偶者との交際期間

 

● 配偶者の状況

 

− 専業主婦なのか会社員なのか経営者なのかなど

 

偽装結婚でないことの確認と、配偶者の人となりの把握が主な目的であると思われます。

 

D 犯罪歴などの法令順守状況

 

● 警察沙汰になったことがあるかどうか

 

● 交通違反歴

 

● 犯罪歴 ※ 軽犯罪法違反も含む

 

● その他

 

− 預貯金口座から多額の入出金がある場合その事情など

 

口頭にて改めて犯罪歴や交通違反歴がないかどうか確認をする質問になります。

 

E 税金・社会保険料の支払状況

 

帰化申請時に納税証明書等を提出しているためあまり聞かれることはありませんが、

 

税金や社会保険料が天引きされていない経営者・個人事業主の場合は、帰化申請後から面接までの期間に、

 

もれなく税金・社会保険料の支払いを継続できているかを質問されることがあります。

 

 

 

このように帰化面接で質問される事項は、主に申請書の内容に沿ったものであり、申請事項と異なるところがないかのチェックになります。

 

また、先ほど説明した通り、面接でのやり取りを通して、本人の日本語能力が許可を出すのに適切なレベルかも判断しております。

 

特別永住者のように生まれた時から日本にいる外国人の場合は、日本語能力のレベルに不安はなく、帰化面接時にテストを実施することも、ほとんどありませんが、日本語能力に不安のある方に関しては、日本語能力テスト(JLPT)のN3-N4に合格するくらいの日本語能力は身につけておきましょう。

 

最後に、帰化面接にのぞむ心構えを以下にあげておきます。

 

@ 申請時に提出した書類を読み込んでおくこと

 

A 聞かれたことに対して素直に答えること。嘘は厳禁。

 

B きれいな身なりをしていくこと

 

特に大事なことは絶対に嘘をつかないことです。

 

これは帰化の審査に悪影響が出るのではないかと不安に思うことでも包み隠さず、聞かれたことに対しては正直に答えるようにしてください。

 

帰化審査において、嘘は必ずバレます。嘘をつくと、その後の帰化申請においても、一度嘘をついた人として大きな悪影響を及ぼします。

 

また、きれいな身なりをしていくことも審査官の印象を悪くしない上でとても重要なことです。

 

きれいな服装をして面接にのぞむようにしましょう。